2018年10月20日土曜日

漢方煎じ薬の味の考え方

ふと昔、マンガの「美味しんぼ」を読んでいた時「さんまは苦いかしょっぱいか・・・」なんてフレーズがありました。これは佐藤春夫さんの「秋刀魚の歌」の内容でした。
普通ならばこの流れは、秋刀魚について話したいところですが、ここは別の内容で。。。

先日、大杉製薬さんのご厚意により院内ミニセッションが開かれました。
講師として中川先生がいらっしゃいましたが、当院の伊藤と劉中医師と同大学ということでチョットした校友会の雰囲気でした。

同じ中医をする人間として、気になる話題があり中川先生に聞いてみました。

「漢方薬を飲んでうまいと感じたら、その漢方薬はその人にあっている。」説
「良薬は口に苦し。」説

中川先生曰く:日本漢方では口に合えば、体に合ってると言われます。我々中医学では、甘いものしか食べない、辛い物しか食べないなどの味の偏りがある人が、その味にあっているから「うまい」と感じます。偏りが出るから、甘いものを食べれば湿が出てきて太るし、熱化するので体に湿熱が溜まるようになります。体質体調に合わせて、我々中医学をするものはその状態を正す必要があります。よって、口に合わないからこそ、飲む必要があるものもあります。

との事でした。
確かに、五味の酸味・甘味・辛味・苦味・塩辛味があり、それぞれ五臓に入ると言われます。それが五臓を補うわけで、「体が欲している味が、体に必要な味。」ということも理解はできます。しかしながら、辛いものが好きな人が、辛い物を食べ続けて健康的かと言えばそうでもなく、場合によっては臓の気が強くなった時に捨てる必要があります。

結論1:味の偏りすぎは良くない。
結論2:良薬は口に苦しだけど、場合によってはうまく感じても体に合っている時はある。基本は、その人の体に合わせて処方されるのが一番。でした。


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