2019年4月4日木曜日

漢方や鍼灸、薬膳などをする方のための不妊治療講座の案内

「漢方・鍼灸を使い体外受精に向けた妊娠をしやすい体を作る方法」講座を開催します。

講座内容
第1部 「妊娠準備に向けた4つのステージの漢方治療と養生法」
講師:徐 文波

第2部 「体外受精に向けた形・身・神から見た漢方・鍼灸併用治療の実例」
講師:伊藤 岳 

日時:4月20日(土)17時~18時45分
対象:漢方や鍼灸・手技などを使う医療従事者、鍼灸師・薬膳家・整体師など。

詳細は、下の案内をご覧ください。

4・5月の診療スケジュール

お待たせしました。4・5月のスケジュールです。
リニューアルチェンジのお知らせ 4月26日(金)~5月8日(水)まで休診いたします。
5月9日(木)・5月10日(金)は診療予定日になっておりますが、リニューアルの準備の延期が見られた時、変更になる恐れがあります。そのため、5月11日(土)からの診療予約から承ります。ご迷惑をおかけしますが、何卒ご理解ください。
9・10日の診療つきましては、改めてご案内いたします。








2019年3月23日土曜日

すっかり忘れていました。春分の日です。


いきなりですが、いいわけです。
ツイッターで二十四節気について書いている人曰く、「節気を点で考える場合と期間で考える場合があるらしいですよ。」
😎本当ですか…その言葉に救われました。でも、書き忘れました。
今回は春分です。

春分

昼が長く夜が短くなる春分になりました。と言っても、昼長くなるのは北半球の話であり、南半球では異なります。そのことから、春分は北半球での春の訪れを表ます。

中国のある地域では稲や大豆などのタネ類を粉にして蒸した上にナツメを乗せた食べ物「春分」を作り、五穀豊穣を祈念するため食用として人に送ったりもします。ついでにの字は「コウ」と読み、沖縄名物である金楚糕(ちんすこう)のコウの字と同じです。中華街ではマーラカオ(馬拉糕)というのもあります。どうでも良い話でしたね。すみません。

春分で見られる病気 

春分は八卦で雷天大壮と呼ばれ、ーが4つ、– –2つで構成されます。ーが多いと陽気も多くなります。陽気はあらゆる生物の発生を促します。細菌も同様に繁殖する速度が上がります。そうなると、伝染病の様な症状が多発する可能性があります。また、陰気である– –があることから、気温は急に冷え込むことがあり湿度の差も出やすくなり気候が激しく変化します。このことから、体の弱い人や慢性的に病気がある人は体調を壊しやすくなります。

春のニュースから

そして2019年は土不及の年と呼ばれ、消化機能などに大きく影響します。また、内臓につながる経脈の問題が起こります。春になるとよく聞く話ですが、「ハダカになって走り回る」何て聞きませんか?春は肝という内臓と関連します。
例)肝は気の流れに関わるのですが、流れが悪くなると土である脾胃をイジメてストレス性胃炎などを起こす様になります。その胃につながる経脈が流れず逆流すると「棄衣而走(服を脱ぎ捨て走る。」の様な現象が起こります。

消化の良いものを取りお腹を守って、気持ちを落ち着かせる様に精神的に起伏の少ない状態を過ごしてもらいたいと思います。





2019年3月18日月曜日

3月の診療スケジュール

3月24日(日)は、急遽劉先生がお休みなり、伊藤先生が入ります。
3月の医師と中医師のスケジュールです。ご参考ください。

2019年3月4日月曜日

もうすぐ虫が湧き出す。


3月になると徐々に気温が暖かくなり始め、春雷が轟くようになり、地中で冬眠していた動物や虫が地上へと出てくるようになります。それが「啓蟄」です。中国では「啓」は「驚」の字が当てられ「驚蟄」と言われています。

春は肝の気が旺盛になるときです。肝の機能が高まり過ぎると、「怒りやすい」「めまい」ひどくなれば「脳卒中」などの症状が現れやすくなります。怒りやすくなることで、気が上りやすくなるため「めまい」や「脳卒中」がより怒りやすくなるわけです。
この時期の過ごし方は1つは、感情の揺れ動きに注意をして心を穏やかに過ごしましょう。

また、啓蟄の時期は病気を起こしやすい季節でもあります。たとえば、気温の変動が激しく起こることから風邪などになりやすかったり、これから春風が吹く事で花粉が飛ぶだけに限らず、風に当たることにより体が興奮状態に傾くため気持ちの変化が強く起こります。
中医で風邪は、外来の病原でもありますので皮フなどに当たる事から皮フのカユミや赤み、肌荒れなどの原因にもなります。
なるべく、保湿などを心がけておきたいものです。



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2019年2月18日月曜日

晴れてても雨水


さて、今回は二十四節気:雨水の前日ということで、『雨水』についてです。
 『雨水』は、古来より降るものが雪から雨に変わり、降水量も増えて、なおかつ温かくなる兆しが見られる時期といわれています。また、冬眠していた動物が、地下からはい出始めた時期ともいえるでしょう。
 この時期は雨で湿気が強くなり、食欲などにある程度影響を与えます。何よりも中医的には「肝木」が強くなることが重要な影響をもたらすとしています。
 
2019年は消化機能低下がみられやすい年なんです。

 肝は気を流したり、血を貯めたりする場所ですが、春の気を経て強くなると五行の関係から「肝木」は「脾土」(木が土の栄養を吸い取る。)をいじめることになります。
 そうなると、消化機能が低下してしまいますので、ショウガやヤマイモや消化に良いものをとり、おなかを整えましょう。
 
それと陽気が徐々に上昇する特徴があり、風などの影響で交感神経が高ぶり興奮しやすくなるので、高血圧の方には気をつけてもらいたい時期です。腹式呼吸などを使って気持ちを穏やかにする方法もあります。





2019年2月9日土曜日

春の食養生は、このように行う。

中医の春の食習慣
中国の民俗文化に、季節の変わり目になると食べる食品があり、立春では芽吹いた豆を食べるとされています。いわゆる「もやし」を中心に食べたりします。
また、料理の味付けでは、甘み辛味のあるものを摂取して、酸味を少なくすると良いとされ、甘みは春の気の影響を受ける胃などを守るために辛味は気の発散を助けます。酸味は、気の発散を抑えることから少なめにする方が良いとされており、ネギやパセリなど緑色の芳しい食品があると良いでしょう。

古代養生の飲食原則
昔の食事のルールは今とは大きく変わりませんが、気持ちの方とも関連性が出てきます。かつて、画家であるレオナルド・ダヴィンチは、絵だけではなく人体にも興味を抱いており、ワインを飲むときは同量の水を摂取する習慣を持っていたとのことです。さて、中国古代の食事のルールはどうだったのでしょうか?
節度ある食事。暴飲暴食はしない。
あっさりとしたものを食べる。味が濃かったり、脂っこいものは食べない。
偏食を避ける。五穀雑穀を多く食べるようにする。
無理に食事をとったり、喉が乾いてもないのに水を取れば胃が張ってしまうので、無理強いはしない。空腹でもないのに食事を取れば、消化吸収機能は衰える。
怒っている時には食事を取らない。食後は怒らず、怒ったら食べず。
極端に冷たいもの熱いものを食べない。
食後に激しい運動をしない。
食後の養生を気にかける。


食後の養生
実はそれ以外にも、食後のルールというのもあります。
食事が終わったら、口の中をすすぐ。
食後、かむ動作をして上下の歯が鳴らし、唾液が溜まるようにする。
食後はへそ周りを円を描くようにさする。
食後、軽く散歩をする。
食後、3分間遠くを見つめる。
ただ、については少し謎なので、何か考えがまとまりましたら掲載してみようと思います。

レッツトライ!





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2019年2月3日日曜日

寒いけど、立春ですよ、もう春だ。

1年の四季の始まりは、立春から始まります。立春は、春分、立夏、夏至、立秋、秋分、立冬、冬至などの、季節の大きな変わり目である「八節」の1つです。八節はのちに二十四節気へと発展していったそうです。

中医の春
春は、中医では「木」や「肝」に属して、情緒などに影響を与えます。立春の時期からは特にイライラを募らせて、怒りを爆発させるような事はなるべく抑えて、心穏やかに、努めて明るくポジティブに過ごすと、気持ちも楽になるでしょう。春は気が発生・発散される時期であり、怒りによって一気に発散されても、イライラして気の発生を鈍らせても心や体の問題が起こりやすくなります。

春の病気の予防
春は、気血が穏やかに流れる必要があります。病気の予防対策には3つのポイントがあるので覚えておくとお得です。
①遅寝早起きをする。太陽の光をしっかりと浴びましょう。
②ゆったりとした服装を。
全ての初めはキッチリと!と考えるかもしれないけれども、春はゆったりとした服装をなどをする事で、気血の流れをゆったりと流すことができます。
③外に出て軽い運動をする。

良い春をお過ごしください。

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2019年1月31日木曜日

2・3・4月 水曜診察日お知らせ

◎2月  13日・27日
◎3月  13日・27日
◎4月  10日・24日

診察受付時間: 午前 10時~13時30分  午後 15時~17時30分

            






                中医師・鍼灸担当:伊藤

担当:加藤医師
以上が水曜診療日です。通常の曜日と診療時間が異なりますので、お気を付けください。
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2月から診療日と時間変更のお知らせ。

2月1日より、診療日時が以下のようになります。
(写真をタップすると大きくなります。)

変更点
1、李医師の日曜日診療が始まります。李先生について
2、土日も、19時まで受付いたします。
土日にしか都合が取れない方も、ぜひご利用ください。
3、金曜と祝日・一部水曜日が休診日です。

ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解賜りますようお願いいたします。
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2019年1月24日木曜日

体を根本から治す!!って何?

中医師の伊藤です。
あなたは、「漢方薬や鍼灸は根本から病気を治す!!」といったパワーワードを聞いたことはありますか?漢方に興味のある人ならば、1度は聞いたことのある言葉だと思います。今回は、体を根本から治す事について書いていきます。

「病気の全部には原因があるから、それを取れば病気って治るんでしょう。」
おおよそ正解ですが、ここでは漢方薬と鍼灸のエキスパートとして、それっぽい言い方をしましょう。
「病気を治すには、その根本を求める。しかし、場合によっては自己認知的に顕在化した症状を先に取る、ないし同時に取ることも必要。」です。実はそう考える「標治(ひょうち)・本治(ほんち)」という概念があります。

標治・本治

標治・本治は「標本」を治すことから、そのように呼ばれます。ただし、標本ではあっても箱の中にピンで刺された虫でなどの標本でありません。標は、道しるべや目標などのように現れている状態を指します。本は標を起こす根本となる原因です。
例えば、風邪をひいてクシャミ・鼻水・熱・セキ・タンなどは、「標」であり、その根本は軽度の免疫低下により体表レベルに風寒という邪気の侵入にあります。

本治を行うことは、病気を治すことだけではなく「病気の予防のキー」にもなります。体に何かしらの症状があり、その症状だけを取り除き根本の原因が残っていれば、症状の再発や新た症状の発症原因となります。

本治は、漢方薬をより効きやすく、効果が持続しやすくするためメリットにもなります。そのため、場合により2種類以上の処方などが合わさり、標本兼治つまりは標本を同時に治す方法がとられます。

また、急性な症状であったり、食欲低下や胃もたれでカゼ引いたなんてときは、標治をメインすることがあります。これは、本の部分である体の内部に邪気を持ち込まないためです。

なんとなくお察しいただけた方は、西洋医学のアプローチは標治が比較的多い傾向が見られることに気づかれたかと思います。そして、中医漢方や鍼灸の治療のアプローチでは、根本の原因を調整する事と単数ないし複数に出ている自己認知的に顕在化した症状を改善させることにあります。
薬を飲んでいて「この薬って合うかも~」は、そんな本治の薬かもしれませんね。

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2019年1月22日火曜日

2019年の花粉症は、まるですでに始まっているようだ。

中医師の伊藤です。
気象庁の予報だと、2月中旬から花粉の飛散がと発表されています。とはいえ、寒暖差も含めて「鼻水・目のかゆみ・のどのイガイガ」のようなアレルギー症状が当院でも増えています。花粉症で大変な思いをすると考えると、嫌になる方も多いでしょう。飛散量が増えれば、今まで花粉症なったことのない方でも、かかる確率はあがります。

アレルギーは自律神経とも関連すると言われ、副交感神経が強くまったり感が出る場合は、発作が起きます。中医では収斂(しゅうれん)=収める機能が低下していることから、特に腎が病んだ状態にあると考えます。

冬の時期は、腎の気が強く働きますが、日常生活での疲労・身体を冷やす状態で腎機能は低下しやすくなります。腎は、陽気を下腹部に蓄えます。腎の機能が働かないと、いろいろ「ダダ漏れ」します。また、のぼせるような症状も現れやすくなります。
漢方薬における花粉症のような症状では、「麻黄附子細辛湯」で腎を調えたり、「小青龍湯」で腎と表裏であり体表を代表とする膀胱との流れを調えることで、体の内外から調整をします。

他にも自分で作れる予防のお茶があるので、以前に書いたブログの内容をリンクします。
「長く花粉症で苦しんでいる皆さんへ、姜桂湯」


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2019年1月9日水曜日

マイタケにノロウイルスを抑制する効果あり。

朝からそんなニュースがありました。某大学と某メーカーの研究によるとノロウイルスの感染症にマイタケを食べることで、ウイルスが減少したということを「マウス」で突き止めたとのことです。。また、マイタケを食べさせなかったとき、ウイルスの量は増えたそうです。
これは、マイタケに免疫力向上をする作用があるとのことを示唆しています

実はこのブログでも、秋にキノコについて書こうと思ったのですが、「きのこたけのこ選挙」に乗り遅れてボツになった経緯があります。せっかくなので、簡単に中医でのキノコ類の作用について紹介しましょう。ついでに、当院でも増えている、胃腸カゼについても軽く触れておきます。

キノコの話
漢方薬に使われる代表的なキノコ類の生薬は、ブクリョウ(茯苓)・チョレイ(猪苓)・レイシ(霊芝)があります。ブクリョウはマツホド、チョレイはチョレイマイタケとも呼ばれます。
キノコ類の作用を大雑把に言えば、「健脾・安神・利水」があります。脾は気を作るための機関なので免疫力の向上に、神は精神や心理などを表すので鎮静作用つまりは心を落ち着かせる作用があります。また、利水は体の水分代謝を上げるので利尿作用の薬として使われています。足がむくむ!などには有効ということですね。また、薬理作用として免疫力向上から、ガンの進行抑制(抗腫瘍)などにも使われることがあります。

まとめ:漢方薬でのキノコ類には、免疫力向上・鎮静・利尿の効果があるものが多い。

胃腸カゼ
さて、胃腸カゼはおう吐や下痢・発熱などを伴う症状が多く、「鬼の霍乱(かくらん)」で有名な「霍乱」です。コレラなども霍乱の一種です。代表的な処方として、人参湯(理中湯)があり、ビャクジュツ・トウジン・カンゾウ・カンキョウと4種類のシンプルな生薬で構成されています。その中でも特筆すべきは、カンキョウですがショウガを蒸したり乾燥させたものをカンキョウとされています。ショウガには、殺菌作用などもありうまく応用するとよいでしょう。
例えばこんなのどうでしょう?
「キノコのショウガ炒め」的な。おいしく作った方、レシピを公開お願いします。

キノコの話のために、たけのこの里を買った伊藤でした。
それでは。


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2019年1月8日火曜日

小寒と大寒


あけましておめでとうございます。
今回は、相変わらずのすっぽかし具合から、二つの節をまとめてご案内します。
冬の養生については、「冬至」を参考にしていただき、今回は節気の習慣をお話ししたいと思います。

小寒
小寒以後は、冷えて寒い時期に入りますが、まだその頂点まで達していないので「小寒」と呼ばれます。

小寒が少しすぎると、中国では旧暦の12月(臘月)に入ります。その初八日に「臘八節」と呼ばれる習慣があり、この日は朝から「臘八粥(la ba zhou)」を食します。2019年では113日が臘八節に当たります。

臘八粥の由縁
お釈迦さまが厳しい修行の中である国にたどり着いた時、とてもお腹を減らしてフラフラになりつつも炎天下を歩き回っていたそうです。流石のお釈迦さまでも倒れ込んでしまい、それを見かねた娘さんが自分の食事を譲ったそうです。その食べ物がもち米で煮たおかゆで、その中には果物などが入っていたものを召し上がったことから臘八粥の習慣が出来たとも言われています。また8の数字から8種の果実や穀物を使い、おかゆを作っていたそうですが、中国でも中身は各地異なるようです。

大寒
大寒は一番寒いとされる時期なので、大寒と呼ばれます。この時期になると、中国では旧正月つまりは春節を祝う準備が始まります。
日本での年末に当たる季節でもありますので、日本でも何となく見知った習慣が現れます。
旧暦1223日は祭灶節と呼ばれるイベントがあります。普段は人の善悪を見守る「灶神」さまが、その主である玉皇大帝へ民衆の状況を報告するために、年末に天上界に戻る日です。一説には火の神さまでもあることから、天上界に帰っている間は火を使わないようにするため、料理を作り貯める習慣が出来たとも言われています。それが日本におけるおせちの由来でもあるようです。ついでに14日に灶神さまは地上界に帰ってきます。

それから中国最大のイベントとも言える「春節」旧正月があります。この時期には餃子を食べて、縁起が良いとされる食べ物が出てきます。例えば魚料理ですが、魚(yu)=余(yu)で音がつながり、ただ見るだけや残したりすることで年年有余=ゆとりのある生活が出来るようにと願掛けするそうです。所謂「にらみ鯛」もこれに繋がるようです。また、ニラを食べることで韮(jiu)=久(jiu)と繋がるためであったり、肉団子などは団円の意味もあったりとユーモアに富ながら縁起のあるものを食べる習慣があります。

二十四節気の習慣を探ると、やはり日本文化に通じるところが多いなと感じます。