当院では「生理周期と漢方」で書いている通り、『基本の体質+3つのステージ』を中心に治療を行います。また古来より中国医学では、漢方薬は「内部」から鍼灸は「外部」からの治療を得意としますので、鍼灸治療を合わせることでより結果を出しやすい状態を作りようにします。
特に漢方は「補う」「取り除く」ことに関し、鍼灸は「気血を通す」「温める」「調和させる」をことに関して強い傾向があります。
体が弱かったり、体の中のうっ血が強かったりすれば薬を使います。体の緊張が強くなることや疲労などによるものであれば鍼灸を行い、気持ちのストレスを減少させることも加味してます。
不妊症の治療となると心理的なストレスが大きく、より妊娠に向けてプレッシャーがかかることから鍼灸治療をベースに行うことを勧めています。場合により、子宮の前傾や後傾がある場合、スイナ療法での調整も加えます。
婦人科での排卵誘発剤や採卵などにより、体質の変化が起こることがあります。その体質の変化への対応も大事だと我々は考えています。
また、採卵後に子宮に受精卵を戻す時も、出来る限り気血の充実した状態のタイミングで、その時期を提案します。→「体外受精人工授精と漢方のタイミング」(作成中)
当院で生理不順と不妊症の治療方針
1st 生薬煎じ薬+鍼灸治療
医療保険適用の顆粒エキス剤の場合、体質に合わせて処方が困難であり不要な生薬も配合される可能性が高いです。そのため、体質とステージに合わせて調整しやすい生薬煎じ薬と鍼灸治療の伝統的中医学の治療法をファーストチョイスにしています。
2nd 顆粒エキス剤(保険)+生薬煎じ薬(時々)+鍼灸治療
煎じる手間や経済的な観点から効果的に目指したい場合は、必要な時期だけ煎じ薬を使い、ベースは医療保険適用の漢方を使う方法があります。同じ日に同様の症状で、保険と自費の薬は出せませんのでステージ別や必要時期に応じて使い分けることを提案します。
3rd 顆粒エキス剤+鍼灸治療+家でのケア
生薬煎じ薬と顆粒エキス剤
どちらの薬も、診断にあった処方であれば効果は現れます。しかしながら、その効果の出方は薬の形から差が出てきます。
生薬煎じ薬と顆粒エキス剤の違い
①より体質に合わせて、また体調の変化やステージにより対応が出来るかどうか。
②吸収がされやすいかどうか。
③生薬の量。
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