2018年11月22日木曜日

ヒザの痛み


寒い時期や雨の日など天気の悪い日には古傷がうずく、なんて方は多いと思います。その中でも代表的なのは、「ヒザの痛み」ですね。膝の痛みは、スポーツ外傷があれば、整形外科で軟骨がすり減っている、加齢が原因とか言われます。その膝の痛みについて中医的に考えてみたいと思います。

関節の痛みはどうして起きるのか?
漢方や鍼灸には、痛みの2大原因論があります。「不通則痛、通則不痛」と「不栄則痛、栄則不痛」と言われます。前者は、気血が流れ停滞する事を原因とします。後者は、痛む部分に血などの栄養が周らないことを原因としています。

その原因を引き起こす要因には、①外的要因②内的要因が存在します。
①外的要因には、風邪・寒邪・熱邪・湿邪(内部からの発生もある)が大きく関わります。

②内的要素には、主に気血の不足で栄養が渡らない場合と、流れない事で血が滞る「血瘀(けつお)」による痛みがあります。加齢による腎気の不足でも痛みが出ることがあります。


なぜヒザなのか?
中医でヒザは「筋の府」と言われています。また膝の周囲には、脾・肝・腎・膀胱・胆・胃経の経脈(経絡)が流れています。経絡に沿って「経筋」という筋膜があり、筋の府=筋の集まりである膝には問題が集まりやすくなります。

そのヒザの痛みは「経筋」からかも
突然、何かしらの影響でヒザが痛くなることがあります。もちろん外傷もありますが、整形外科でヒザのレントゲンなどを取り、「年齢だね」とか「体重だね」などと言われる時もあります。そしていつの間にか「変形性膝関節炎」になっています。
ただ、「変形性膝関節炎」と診断された場合であっても、痛みは改善する可能性があります。
それは「経筋」が影響しているからです。経筋は多数筋肉の連結性から起こり、ヒザには筋肉もあれば骨もあります。経筋の詰まりが、ヒザの状態を変化させてしまうことがあります。

スクリューホームムーブメント
経筋は、多種筋肉の連結性です。筋肉が固ければ、骨の角度変えてしまう可能性が大いにあります。そこで、スクリューホームムーブメントをご紹介します。簡単に言えば「ヒザの動き方」のことを言います。
座る時 (膝を曲げる)①大腿の骨は内側へとねじれます。②同時にヒザから下の骨は外側へねじれます。
立つ時(膝を伸ばす)①大腿の骨は外側へとねじれます。③同時にヒザから下は内側へとねじれます。
歩行や階段の上り下りでヒザの痛みが出る場合は、大腿かヒザから下の骨の回転角度が大きい可能性があります。そのため、余計に回転角度が大きくなる事から筋肉に負荷がかかり痛みが出ると考えられます。
伊藤画伯


治療には
鍼灸やあんまを使って、経筋を調整するのはもちろんのこと、同時にスクリューホームムーブメントを正常に行うためのヒザの位置調整や、全体からかかる体重の負荷の調整をすると良いでしょう。温めながら、動かしていくのも大事になります。


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