2017年7月10日月曜日

お灸の話3

お灸の効用と実際

灸には体に直接据えるもの、生姜や何かしらを間に挟む間接的な灸などがある。その効果は艾葉とほぼ同様であり、補うことに重点を置くとされる。ただし、著しく脱水の激しい人や月経の最中や月経後すぐ、妊婦さんには向かない。熱性がある事から、水分が奪われる状態や本来ならば固定すべきである妊娠時に気を動かすことは堕胎に繋がるとされているからだ。なので、妊婦さんの場合は安定期にお灸を始める事をお勧めする。また、足の小指に灸をすえることで、逆子が治ることもよく知られている。


また、「Moxafrica(モクサアフリカ)」というアフリカの結核患者に対し、お灸を使い治療をするチャリティー団体がある。モクサアフリカの資料によると、お灸を使うことで免疫系細胞が増加し、感染力が低下することを示唆したデータもある。アフリカでの結核治療は日本の医師・原志免太郎氏の論文を基に行われて、原氏自身も毎日、足三里に灸をすることで108歳の長寿であった。足三里と言えば、松尾芭蕉も奥の細道における旅の出先で灸をすえた場所でもある。


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