2018年6月20日水曜日

夏至でございます。


はっきりしない天気が続いています。そして自然に二十四節気の「夏至(げし)」を迎えました。

「夏至」とは、陽気が極みに至る事を表します。夏の強い陽気が上にあり、陰が下から生じるようになります。まさに陽と陰の入れ替わりの時期になります。

中国では、夏至になると麺を食べる習慣があります。この時期には新麦が出てくる事から、その習慣ができたと言われています。


夏至の養生
⑴気持ちを整えろ!! (修造気味で。)

三国志の中に出る竹林七賢人の1人である嵆康(ケイコウ)の著作『養生論』では、「呼吸を整えて心を静かにして、心に氷雪があるかのようにしていれば、盛夏の暑さをさほど感じない。もしも熱で心が乱れてしまったら、心が煩雑として落ち着かなくなり体が余計暑く感じるようになる。」と言っている。つまりは、呼吸法などの気功や、心神を調整する事が夏の養生としています。
 また、過度の緊張や恐怖、悩みとイライラなどは、体力を消費しやすくなってしまいます。同じく、呼吸を整えて心を静かにすることが大切であります。

⑵夏の基本は「遅寝早起き」、運動は汗をかきすぎるな!!

夏は遅寝早起きがを基本として、昼寝などをつ夜の睡眠不足を回復すると良いでしょう。
早く起きて、太陽の陽気を取り入れることで、秋や冬の養生に繋がります。
しかしながら、身体が弱い人は早寝早起きが良いでしょう。

この時期の運動は、水泳、散歩、ジョギングや軽い体操などにして汗をかき過ぎないのがポイントです。汗を出しすぎると、陰気を傷つけてしまいます。



⑶冬の病気は夏に治す!! 

また、中医には「冬病夏治」という言葉があり、気管支喘息や気管支炎、浮腫みなどと言った冬に起こりやすい症状は夏に落ち着きやすい傾向があります。この時期に冬の病気を夏に治療をするという意味です。
さらに、夏至を過ぎると「三伏」の灸を行います。三伏の詳しい話は→『もうすぐ三伏』
 今年の三伏 初伏ー7月17日  中伏ー7月27日  末伏ー8月16日

⑷飲食は冷たいものを避けて、酸味を取るのがいい。

夏は心・火と関係をする時期と中医では言われます。金匱要略では夏不食心とあり、夏は心の気が旺盛になっているため、心臓みたいな物を食べない方がよいとされています。また、夏には発汗などが多い事から、酸味を取ったり塩気を取ったりすると良いとしています。
『黄帝内経 素問・藏気法時論』では「 心苦緩。急食酸以收之。」「心欲耎(軟)。急食鹹以耎(軟)之。用鹹補之、甘瀉之。」このような原文があります。

さらにはこの時期に最も気をつけるべきは、冷たいものを食べることにあります。冷たいものを食べると脾胃と呼ばれる消化器官を傷つけるためです。お腹を壊しやすくなったり、秋になると咳が出るようなるといわれています。


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