先日のG.Wを使い、京都に行ってきました。特に、川床や水占がある貴船神社をメインに出掛けましたら、中医を感じてしまいました。
中医の聖典「黄帝内経(こうていだいけい)」では、水は方向は北、季節は冬、五臓は腎に属するとされています。平安京の北起点は船岡山と言われていますが、正に北の象徴と言えるのは鞍馬山周辺の貴船神社ではと思うくらいでした。貴船神社は、敷地内に3つの宮が存在します。その内の本宮と奥宮には水を司る神様がいます。その2つの宮は意味合いが異なり、本宮は降雨の神様、奥宮は止雨の神様です。2人の神様がいるので雨がコントロールされているわけです。
体の腎は、現代医学の「腎臓」とは機能が異なります。両親の先天的な気を頂戴して、体の成長やや生殖を機能させ、水の調節をします。
また、腎には陰陽があり「腎陽」や「腎陰」、「真火」や「真水」などと呼ばれます。体の状態によっては、トイレが近くなったり、全く行かなくなったりといった事は、「腎」と関わる事だったりします。「腎」もまた水をコントロールするわけです。
雨は降り過ぎてもダメですし、降らなくてもダメなので、調整つする2つの神様がいたのかもしれませんね。もう1つ中国の言葉で「水は能く船を浮かし、亦能く船を覆す。」とあり、水をコントロールしないとならないという事で、「船」の字を神社に当てたのかもしれませんね。ついでに「貴布禰」とも字を当てます。
葛花解酲湯という処方もあります。
余談ではありますが、「晴明神社」にも足を運びました。単純に中医も安倍晴明も陰陽と関わりが深いという事で参拝しました。
(副院長 伊藤)