2019年1月8日火曜日

小寒と大寒


あけましておめでとうございます。
今回は、相変わらずのすっぽかし具合から、二つの節をまとめてご案内します。
冬の養生については、「冬至」を参考にしていただき、今回は節気の習慣をお話ししたいと思います。

小寒
小寒以後は、冷えて寒い時期に入りますが、まだその頂点まで達していないので「小寒」と呼ばれます。

小寒が少しすぎると、中国では旧暦の12月(臘月)に入ります。その初八日に「臘八節」と呼ばれる習慣があり、この日は朝から「臘八粥(la ba zhou)」を食します。2019年では113日が臘八節に当たります。

臘八粥の由縁
お釈迦さまが厳しい修行の中である国にたどり着いた時、とてもお腹を減らしてフラフラになりつつも炎天下を歩き回っていたそうです。流石のお釈迦さまでも倒れ込んでしまい、それを見かねた娘さんが自分の食事を譲ったそうです。その食べ物がもち米で煮たおかゆで、その中には果物などが入っていたものを召し上がったことから臘八粥の習慣が出来たとも言われています。また8の数字から8種の果実や穀物を使い、おかゆを作っていたそうですが、中国でも中身は各地異なるようです。

大寒
大寒は一番寒いとされる時期なので、大寒と呼ばれます。この時期になると、中国では旧正月つまりは春節を祝う準備が始まります。
日本での年末に当たる季節でもありますので、日本でも何となく見知った習慣が現れます。
旧暦1223日は祭灶節と呼ばれるイベントがあります。普段は人の善悪を見守る「灶神」さまが、その主である玉皇大帝へ民衆の状況を報告するために、年末に天上界に戻る日です。一説には火の神さまでもあることから、天上界に帰っている間は火を使わないようにするため、料理を作り貯める習慣が出来たとも言われています。それが日本におけるおせちの由来でもあるようです。ついでに14日に灶神さまは地上界に帰ってきます。

それから中国最大のイベントとも言える「春節」旧正月があります。この時期には餃子を食べて、縁起が良いとされる食べ物が出てきます。例えば魚料理ですが、魚(yu)=余(yu)で音がつながり、ただ見るだけや残したりすることで年年有余=ゆとりのある生活が出来るようにと願掛けするそうです。所謂「にらみ鯛」もこれに繋がるようです。また、ニラを食べることで韮(jiu)=久(jiu)と繋がるためであったり、肉団子などは団円の意味もあったりとユーモアに富ながら縁起のあるものを食べる習慣があります。

二十四節気の習慣を探ると、やはり日本文化に通じるところが多いなと感じます。



0 件のコメント:

コメントを投稿