2019年1月31日木曜日

2・3・4月 水曜診察日お知らせ

◎2月  13日・27日
◎3月  13日・27日
◎4月  10日・24日

診察受付時間: 午前 10時~13時30分  午後 15時~17時30分

            






                中医師・鍼灸担当:伊藤

担当:加藤医師
以上が水曜診療日です。通常の曜日と診療時間が異なりますので、お気を付けください。
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2月から診療日と時間変更のお知らせ。

2月1日より、診療日時が以下のようになります。
(写真をタップすると大きくなります。)

変更点
1、李医師の日曜日診療が始まります。李先生について
2、土日も、19時まで受付いたします。
土日にしか都合が取れない方も、ぜひご利用ください。
3、金曜と祝日・一部水曜日が休診日です。

ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解賜りますようお願いいたします。
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2019年1月24日木曜日

体を根本から治す!!って何?

中医師の伊藤です。
あなたは、「漢方薬や鍼灸は根本から病気を治す!!」といったパワーワードを聞いたことはありますか?漢方に興味のある人ならば、1度は聞いたことのある言葉だと思います。今回は、体を根本から治す事について書いていきます。

「病気の全部には原因があるから、それを取れば病気って治るんでしょう。」
おおよそ正解ですが、ここでは漢方薬と鍼灸のエキスパートとして、それっぽい言い方をしましょう。
「病気を治すには、その根本を求める。しかし、場合によっては自己認知的に顕在化した症状を先に取る、ないし同時に取ることも必要。」です。実はそう考える「標治(ひょうち)・本治(ほんち)」という概念があります。

標治・本治

標治・本治は「標本」を治すことから、そのように呼ばれます。ただし、標本ではあっても箱の中にピンで刺された虫でなどの標本でありません。標は、道しるべや目標などのように現れている状態を指します。本は標を起こす根本となる原因です。
例えば、風邪をひいてクシャミ・鼻水・熱・セキ・タンなどは、「標」であり、その根本は軽度の免疫低下により体表レベルに風寒という邪気の侵入にあります。

本治を行うことは、病気を治すことだけではなく「病気の予防のキー」にもなります。体に何かしらの症状があり、その症状だけを取り除き根本の原因が残っていれば、症状の再発や新た症状の発症原因となります。

本治は、漢方薬をより効きやすく、効果が持続しやすくするためメリットにもなります。そのため、場合により2種類以上の処方などが合わさり、標本兼治つまりは標本を同時に治す方法がとられます。

また、急性な症状であったり、食欲低下や胃もたれでカゼ引いたなんてときは、標治をメインすることがあります。これは、本の部分である体の内部に邪気を持ち込まないためです。

なんとなくお察しいただけた方は、西洋医学のアプローチは標治が比較的多い傾向が見られることに気づかれたかと思います。そして、中医漢方や鍼灸の治療のアプローチでは、根本の原因を調整する事と単数ないし複数に出ている自己認知的に顕在化した症状を改善させることにあります。
薬を飲んでいて「この薬って合うかも~」は、そんな本治の薬かもしれませんね。

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2019年1月22日火曜日

2019年の花粉症は、まるですでに始まっているようだ。

中医師の伊藤です。
気象庁の予報だと、2月中旬から花粉の飛散がと発表されています。とはいえ、寒暖差も含めて「鼻水・目のかゆみ・のどのイガイガ」のようなアレルギー症状が当院でも増えています。花粉症で大変な思いをすると考えると、嫌になる方も多いでしょう。飛散量が増えれば、今まで花粉症なったことのない方でも、かかる確率はあがります。

アレルギーは自律神経とも関連すると言われ、副交感神経が強くまったり感が出る場合は、発作が起きます。中医では収斂(しゅうれん)=収める機能が低下していることから、特に腎が病んだ状態にあると考えます。

冬の時期は、腎の気が強く働きますが、日常生活での疲労・身体を冷やす状態で腎機能は低下しやすくなります。腎は、陽気を下腹部に蓄えます。腎の機能が働かないと、いろいろ「ダダ漏れ」します。また、のぼせるような症状も現れやすくなります。
漢方薬における花粉症のような症状では、「麻黄附子細辛湯」で腎を調えたり、「小青龍湯」で腎と表裏であり体表を代表とする膀胱との流れを調えることで、体の内外から調整をします。

他にも自分で作れる予防のお茶があるので、以前に書いたブログの内容をリンクします。
「長く花粉症で苦しんでいる皆さんへ、姜桂湯」


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2019年1月9日水曜日

マイタケにノロウイルスを抑制する効果あり。

朝からそんなニュースがありました。某大学と某メーカーの研究によるとノロウイルスの感染症にマイタケを食べることで、ウイルスが減少したということを「マウス」で突き止めたとのことです。。また、マイタケを食べさせなかったとき、ウイルスの量は増えたそうです。
これは、マイタケに免疫力向上をする作用があるとのことを示唆しています

実はこのブログでも、秋にキノコについて書こうと思ったのですが、「きのこたけのこ選挙」に乗り遅れてボツになった経緯があります。せっかくなので、簡単に中医でのキノコ類の作用について紹介しましょう。ついでに、当院でも増えている、胃腸カゼについても軽く触れておきます。

キノコの話
漢方薬に使われる代表的なキノコ類の生薬は、ブクリョウ(茯苓)・チョレイ(猪苓)・レイシ(霊芝)があります。ブクリョウはマツホド、チョレイはチョレイマイタケとも呼ばれます。
キノコ類の作用を大雑把に言えば、「健脾・安神・利水」があります。脾は気を作るための機関なので免疫力の向上に、神は精神や心理などを表すので鎮静作用つまりは心を落ち着かせる作用があります。また、利水は体の水分代謝を上げるので利尿作用の薬として使われています。足がむくむ!などには有効ということですね。また、薬理作用として免疫力向上から、ガンの進行抑制(抗腫瘍)などにも使われることがあります。

まとめ:漢方薬でのキノコ類には、免疫力向上・鎮静・利尿の効果があるものが多い。

胃腸カゼ
さて、胃腸カゼはおう吐や下痢・発熱などを伴う症状が多く、「鬼の霍乱(かくらん)」で有名な「霍乱」です。コレラなども霍乱の一種です。代表的な処方として、人参湯(理中湯)があり、ビャクジュツ・トウジン・カンゾウ・カンキョウと4種類のシンプルな生薬で構成されています。その中でも特筆すべきは、カンキョウですがショウガを蒸したり乾燥させたものをカンキョウとされています。ショウガには、殺菌作用などもありうまく応用するとよいでしょう。
例えばこんなのどうでしょう?
「キノコのショウガ炒め」的な。おいしく作った方、レシピを公開お願いします。

キノコの話のために、たけのこの里を買った伊藤でした。
それでは。


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2019年1月8日火曜日

小寒と大寒


あけましておめでとうございます。
今回は、相変わらずのすっぽかし具合から、二つの節をまとめてご案内します。
冬の養生については、「冬至」を参考にしていただき、今回は節気の習慣をお話ししたいと思います。

小寒
小寒以後は、冷えて寒い時期に入りますが、まだその頂点まで達していないので「小寒」と呼ばれます。

小寒が少しすぎると、中国では旧暦の12月(臘月)に入ります。その初八日に「臘八節」と呼ばれる習慣があり、この日は朝から「臘八粥(la ba zhou)」を食します。2019年では113日が臘八節に当たります。

臘八粥の由縁
お釈迦さまが厳しい修行の中である国にたどり着いた時、とてもお腹を減らしてフラフラになりつつも炎天下を歩き回っていたそうです。流石のお釈迦さまでも倒れ込んでしまい、それを見かねた娘さんが自分の食事を譲ったそうです。その食べ物がもち米で煮たおかゆで、その中には果物などが入っていたものを召し上がったことから臘八粥の習慣が出来たとも言われています。また8の数字から8種の果実や穀物を使い、おかゆを作っていたそうですが、中国でも中身は各地異なるようです。

大寒
大寒は一番寒いとされる時期なので、大寒と呼ばれます。この時期になると、中国では旧正月つまりは春節を祝う準備が始まります。
日本での年末に当たる季節でもありますので、日本でも何となく見知った習慣が現れます。
旧暦1223日は祭灶節と呼ばれるイベントがあります。普段は人の善悪を見守る「灶神」さまが、その主である玉皇大帝へ民衆の状況を報告するために、年末に天上界に戻る日です。一説には火の神さまでもあることから、天上界に帰っている間は火を使わないようにするため、料理を作り貯める習慣が出来たとも言われています。それが日本におけるおせちの由来でもあるようです。ついでに14日に灶神さまは地上界に帰ってきます。

それから中国最大のイベントとも言える「春節」旧正月があります。この時期には餃子を食べて、縁起が良いとされる食べ物が出てきます。例えば魚料理ですが、魚(yu)=余(yu)で音がつながり、ただ見るだけや残したりすることで年年有余=ゆとりのある生活が出来るようにと願掛けするそうです。所謂「にらみ鯛」もこれに繋がるようです。また、ニラを食べることで韮(jiu)=久(jiu)と繋がるためであったり、肉団子などは団円の意味もあったりとユーモアに富ながら縁起のあるものを食べる習慣があります。

二十四節気の習慣を探ると、やはり日本文化に通じるところが多いなと感じます。